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誰だってアイドル #1


女友達と好きなタイプについて話していたら「最近オフィシャルな解答をしすぎて本当に自分が思っていることがわからなくなっちゃった」と言われた。会社の男性からよく聞かれる質問に対して、相手の求める答えを言っているということだった。

「アイドルかよ」と突っ込んだけど、自分にも心当たりがあった。女の人は無意識でも意識的でも、”相手の求める女の人”を演じることは多いのかもしれない。それはどうしてなんだろう。自分の場合は”楽”だからだと思う。相手を嫌な思いにさせることも、その場で不毛な議論をすることも無い。だけど楽をしているようで、長時間していると疲れてしまう。それをしているときは気を張っているから。

自分はいつの間にか、当たり前のように”女の役”を演じることが染み付いてしまったけれど、他の女の人はどうなんだろう?もしかしたら男の人も、またどちらでもないという人も、みんなアイドルのような回答を求められるのだろうか。

佐藤麻優子

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この連載では、写真家・佐藤麻優子とともに、異性の眼差しにさらされ規定される「女性性」について「アイドル」に扮した女性たちのポートレートとインタビューを通して考えていきます。第1回目は、酒井いぶきさん。














女性という役割について|酒井いぶき

わたしは意識的に役割に合わせることをやってると思う。結構冷静かも。思ったことをそのまま言えるタイプだから、逆のこともなんとなくわかるし、これ言ったらわがままだと思われたとしても、言う必要があるときは言う。

学生時代から周りに合わせないから友達が少なかった。そのかわり、今一緒にいる人たちは気を遣って合わせなくちゃいけない人はいないかな。思ったことを言える人だけと関わっててそういう子たちが周りにいる。だから、男に期待された役割を演じなくちゃいけないという感覚はわかるしもちろん嫌だけど、最近はあんまりそういうことは感じないかも。
でも、男性に これを言ったら喜ぶだろうみたいなことを言ってしまったときは、家に帰って落ち込む。バカを演じるみたいな事をしちゃったりする…年上の人の前ではすごく前の笑える話をしたりとか。毎回、喋りすぎたなって思う。なんというか逆に嫌いな人だとすごく喋っちゃうこともあって。バカっぽくして嫌われようみたいな。

あとはモデルっぽく思われたくないとかそういう自意識は遡ると小学生の頃からある。当時ダンスをやってて結構踊れたんだけど、ある時、男の子の前で踊るのがすごく恥ずかしくなっちゃって。というのも、男の子よりも踊れるとドン引きされるっていうか、かっこいい姿を見せると負い目を感じさせてしまうかもとか、気を使う子どもだった。というかわたしって良くも悪くもマジの自意識過剰なんです。それで自分の身を守ってるし(笑)。
はっきりとものを言うことが多いからもともと感じわるいタイプに思われやすいけど、今はモデルで仕事させてもらってるから学生時代は「モデルをやってるから天狗になってる」って思われることもあって。でも、もしモデルをやってなくたって、わたしはわたしで変わらず酒井いぶきだし。



CREDIT
Photographer:佐藤麻優子(Mayuko Sato)
Costume Designer:Miya Nishimiya
Hair&Make:Toyoda Yousuke
Editor:酒井瑛作(Eisaku Sakai)